秋草です!<br />
今回も小説を書きました!
「私にとってのドとソの音」
私は子供の頃からピアノが好きで、勿論最初は習わされたのだけど、すぐに自分から沢山弾くようになった。<br />
簡単なクラシック曲から始め、童謡を弾いたり、段々好きなアニメの曲を弾けるようになったり。
ドとソを同時に弾いた音が、特に好きだった。<br />
ドミソの和音からミを引いた、ドソの音。<br />
その響きが、子供ながら気に入っていて、ドソをリズミカルに弾いてそれだけでオリジナルソングをつくったり、クラシック曲の最後に無理矢理ドソの音を思いっきり叩き付けるように弾いたり。<br />
ドソは、親指と小指を鍵盤で押すと奏でられる音で、そこから私は、親指と小指をくっつけるのが好きになった。<br />
くっつける度に頭の中でドソの音が鳴った。<br />
くっつけたら出来る輪っかの中にある丸い空間に、意味もなく息を吹きかけるのが好きだった。
それは癖になり、大人になっても、親指と小指をくっつける癖は治らなかった。<br />
試験中に、問いに対して考えながら親指と小指を強くくっつけたり、彼氏と左手で手を繋ぎながら、右手をポケットに入れてこっそり親指と小指をくっつけたり、寝る時に胸の真ん中にくっつけた手のひらを置いて安心して寝たり。<br />
私にとってそれは、お気に入りの、大好きな、愛おしいマークだった。
ある日の夢の中で私は、深海の中に居て、親指と小指をくっつけた手が沢山浮いていて、その一つ一つの輪っかの中に息を吹きかけては、一つ一つの手が消えていった。<br />
目が覚めたらその夢をすっかり忘れたけれど、何ヶ月かしてから、友達がYouTubeで深海の映像を見たと言って、その時に夢を思い出した。<br />
私は「あ、夢で見た」と言って、なにそれと言われて話したら、更になにそれと言われて、私達は笑った。<br />
笑いながら、こっそりと久しぶりに親指と小指をくっつけて、そしたら笑いながら、なんだか少しだけ泣きそうになった。
子供の頃の感覚を思い出したから?<br />
いや、子どもの頃好きだった感覚を、いまでも持っている。そんな自分が愛おしくて、それで少しだけ泣きそうになったのかもしれない。<br />
この感覚は、いつまでもであってほしい。<br />
一生であってほしい。<br />
みんな、一人一人、子供の頃からいままで続いている、好きなもの、嫌いなもの、気になるもの、得意なもの、色々あると思う。<br />
絵を描くとか、スポーツとか、人と話すとか、学んで覚えるとか。<br />
それに、もっと自分だけの物も。パンケーキのバターがとろけるのを見てワクワクするとか、信号が変わるタイミングを当てられるとか、イヤフォンで爆音で聴くのが好きとか、眠る時に目をつぶりながら今日のことを振り返るのが好きとか。<br />
そういう感覚が、大人になった今でも続いていて、いつまでも、ずっとこの先も続いている。<br />
生まれてからなくなるまでずっと続くそれが、愛おしい。<br />
なんだか抱きしめたくなる。<br />
私にとって、ドとソの音。それに親指と小指をくっつけること。<br />
一生好きなその音が、私を時にすっごく安心させて、私は自分自身から、微笑みかけられるんだ。
<br />
読んでくださりありがとうございました!<br />
ただいま、<br />
2/17(月)~2/23(日)
萬天堂のご利用が初めての方
施術120分コースが1万円になる<br />
ご新規様限定特別イベントに参加しております!<br />
この機会に、是非お会いできたらとってもうれしいですー!!✨✨<br />
お待ちしてますねっ<br />
<br />
秋草でした!
<html><body><p>秋草です!<br />
今回も小説を書きました!</p>
<p>「私にとってのドとソの音」</p>
<p>私は子供の頃からピアノが好きで、勿論最初は習わされたのだけど、すぐに自分から沢山弾くようになった。<br />
簡単なクラシック曲から始め、童謡を弾いたり、段々好きなアニメの曲を弾けるようになったり。</p>
<p>ドとソを同時に弾いた音が、特に好きだった。<br />
ドミソの和音からミを引いた、ドソの音。<br />
その響きが、子供ながら気に入っていて、ドソをリズミカルに弾いてそれだけでオリジナルソングをつくったり、クラシック曲の最後に無理矢理ドソの音を思いっきり叩き付けるように弾いたり。<br />
ドソは、親指と小指を鍵盤で押すと奏でられる音で、そこから私は、親指と小指をくっつけるのが好きになった。<br />
くっつける度に頭の中でドソの音が鳴った。<br />
くっつけたら出来る輪っかの中にある丸い空間に、意味もなく息を吹きかけるのが好きだった。</p>
<p>それは癖になり、大人になっても、親指と小指をくっつける癖は治らなかった。<br />
試験中に、問いに対して考えながら親指と小指を強くくっつけたり、彼氏と左手で手を繋ぎながら、右手をポケットに入れてこっそり親指と小指をくっつけたり、寝る時に胸の真ん中にくっつけた手のひらを置いて安心して寝たり。<br />
私にとってそれは、お気に入りの、大好きな、愛おしいマークだった。</p>
<p>ある日の夢の中で私は、深海の中に居て、親指と小指をくっつけた手が沢山浮いていて、その一つ一つの輪っかの中に息を吹きかけては、一つ一つの手が消えていった。<br />
目が覚めたらその夢をすっかり忘れたけれど、何ヶ月かしてから、友達がYouTubeで深海の映像を見たと言って、その時に夢を思い出した。<br />
私は「あ、夢で見た」と言って、なにそれと言われて話したら、更になにそれと言われて、私達は笑った。<br />
笑いながら、こっそりと久しぶりに親指と小指をくっつけて、そしたら笑いながら、なんだか少しだけ泣きそうになった。</p>
<p>子供の頃の感覚を思い出したから?<br />
いや、子どもの頃好きだった感覚を、いまでも持っている。そんな自分が愛おしくて、それで少しだけ泣きそうになったのかもしれない。<br />
この感覚は、いつまでもであってほしい。<br />
一生であってほしい。<br />
みんな、一人一人、子供の頃からいままで続いている、好きなもの、嫌いなもの、気になるもの、得意なもの、色々あると思う。<br />
絵を描くとか、スポーツとか、人と話すとか、学んで覚えるとか。<br />
それに、もっと自分だけの物も。パンケーキのバターがとろけるのを見てワクワクするとか、信号が変わるタイミングを当てられるとか、イヤフォンで爆音で聴くのが好きとか、眠る時に目をつぶりながら今日のことを振り返るのが好きとか。<br />
そういう感覚が、大人になった今でも続いていて、いつまでも、ずっとこの先も続いている。<br />
生まれてからなくなるまでずっと続くそれが、愛おしい。<br />
なんだか抱きしめたくなる。<br />
私にとって、ドとソの音。それに親指と小指をくっつけること。<br />
一生好きなその音が、私を時にすっごく安心させて、私は自分自身から、微笑みかけられるんだ。</p>
<p><br />
読んでくださりありがとうございました!<br />
ただいま、<br />
2/17(月)~2/23(日)
萬天堂のご利用が初めての方
施術120分コースが1万円になる<br />
ご新規様限定特別イベントに参加しております!<br />
この機会に、是非お会いできたらとってもうれしいですー!!✨✨<br />
お待ちしてますねっ<br />
<br />
秋草でした!</p>
</body></html>
秋草の写メ日記
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小説「私にとってのドとソの音」秋草