誰か気になる存在がいたら
知りたくてたまらなくなる。
学生時代を思い返せば
気になる先輩がいて
何部に入っていて、彼女はいるんだろうかなんて
気になるあの人のことを知りたくて
胸が締め付けられた経験があるはず。
たしかに
近づくことは知ることから始まるし
仲を深めていけば
当然知っていくことは増えていく。
現に人と人が出会い
仲を深め
恋人になり
結婚するに至る過程なんかを考えれば
"知る"の度合いが高まっていくのがわかるから。
それでも
なんでも知ってるから仲良し！ではなくて
仲が深まった結果知ってることが多いわけで
あとからついてくるものだとも思う。
この世界でも
『もっと知りたい』と
思うことはきっと沢山あるけれど
それは情報としての"知る"ではなく
知らないあの人を感じ取りたいってことなのでは。
例えば気になる存在の人と
初めてデートをしたとする。
会話になんて全く集中できないくらい
緊張しながらも
なぜか笑う表情とか
食べる姿とか
声のトーンとかは
思い出してニマッとするくらい
鮮明に記憶に残る。
その感覚そのものが
"知る"ことなんだと思う。
一緒に過ごす時間の中で
その目でその肌で"知る"。
セラピストは
毎日顔を合わせて
同じ床につく
家族のような存在とは違う。
会わない時間の中には
変わらないあの人がいるけれど
また、知らないあの人がいる。
だからその時間の埋め合わせを
会ってる時にしていく。
いつもと変わってないあの人を知って安心しながら
今までは知らなかった少し変わったあの人を
また、知っていく。
それは
子供が背が伸びるように
急激な変化ではないから
毎日一緒に過ごしていたら
気づけないことだってあるけれど
たまにだからこそ
気づき、知っていける。
その時間ひとつひとつが
大切でかけがえのないものになる。
なんでも知ってるからではなくて
自分しか知らないあの人が今目の前にいるから
特別になる。
そんな円熟した関係も
決して悪くはない。
santuario 響
響の写メ日記
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『もっと知りたい』響
