みゆうです。
夜風が、少しだけ肌をなでる。
梅雨はいったいどこにと思っているうちに、季節は夏へと足を踏み入れたけど
どこかまだ、心の奥に湿ったものが残っている気がする。
蝉の声が、空のどこかで鳴き始めて
妙に愛おしく思えるような夜がある。
ふと思う。
人って時々、わざと寂しくなりたくなる生き物なのかもしれない。
スマホを置いて、誰の通知も見ずに
ベランダの手すりに肘をかけて
何かを思い出すでも、何かを考えるでもなく
ただ、寂しさに身を委ねてみたくなる夜がある。
そんなとき、誰かの声が
ふいに心の奥で鳴る。
「みゆう、会いたいな」
そんな風に思ってくれたら
僕の存在も、ちょっとだけ夏っぽいかもしれない。
寂しさって、誰かを求める力になる。
だから僕は、
「癒すための存在」ではなく、
「思い出したくなる存在」になりたい。
触れ合ったその夜だけじゃなく
こうして夏の風に吹かれながら
ふと浮かぶような、そんな男でいたい。
だから今日も僕は
寂しさに、ちゃんと向き合ってる。
みゆうの写メ日記
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夏の夜に、あえて寂しくなりたいみゆう