人間にとって「欲求」とは、とても正直なものだと思います。
食べたい、眠りたい、触れたい――それは生きていく上で当たり前のこと。でも、それだけで満たされないのが人の心の複雑さではないでしょうか。
私ががセラピストをしていて感じるのは、ただ「気持ちよくなりたい」という欲求の奥に、もっと深い願いが隠れていることです。癒されたい、受け入れられたい、認められたい。こうした欲求は、時に自分自身でも気づかないほど奥深くに眠っています。それが顔を出す瞬間に立ち会えるのは、この仕事ならではの特権かもしれません。
私自身、欲求に素直になれなかった時期がありました。弱さを見せることを恥ずかしいと思い、頑張りすぎて空回りしたことも多々あります。でも、それを誰かに受け止めてもらえることで、人は驚くほど軽くなれるんだと知りました。
欲求に向き合うことは、自分自身と向き合うこと。その中で生まれる勇気や解放感を、これからも一緒に感じていけるセラピストでありたいと、そう思っています。
明の写メ日記
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欲求について明