親愛なる皆様、真島(ましま)です
人は「価値を測る基準」を持ちにくい
こんな時代に私たちが養うべき力の一つが、ものごとの「価値を測る基準」を持つこと
そもそも人は、価値を測る基準を持ちにくい脳をしています
たとえば、誰かが手にしているコップの色が緑色に見えたとして、一瞥して「その緑色の可視光線の波長は550ナノメートルくらいだね?」などと言う人はいません
それどころか、人間はちょっとした長さすらも測れない
なにかを見ただけで、正確に「それは2m50cmだ」などといえない脳を持っている
この、“はっきりと価値を測れない”ところが人間のよさであり、また弱点でもある
なぜ、弱点になるのか?
それは先の例でいうと、自分は緑色のコップだと思っていても、まわりの人たちが「いや、黄緑だ」といいはじめると、「もしかしたら黄緑かも」と思うようになる面がある
このように周囲の多くの人と同じように考え、行動させるように強制されることを、「同調圧力」という
同調圧力を証明する有名な実験があって、学生8人に対して棒線を表示して見せ、次にそれと同じ長さの棒線を、それぞれ異なる長さのA、B、Cの3本の線から選ばせるもの
実はこのとき被験者ひとりを除き全員がサクラで、実験の結果、サクラがみんな同じ回答(誤答)をする同調圧力にさらされると、被験者の誤答率が3分の1にまで上がる
ちなみに、被験者がひとりきりで回答した場合は、99%以上が正解するような簡単なテストだ
これは、人間が自分の基準だけを参照して、ものごとを判断する生き物ではないということを示している
「みんなの意見」をとらえる、いわゆる「空気を読む能力」も大事だということ
しかし、根拠のない噂によって銀行が倒産したり、日本中でトイレットペーパーが不足した現象にも表れているように、人は多数者の意見に流されやすくなる傾向がある
そのことを知っておくことが肝要です
客観的に考えた自分の基準や意見を持つこと、いわば自分だけの「見る目」をつくること
それは自分を守るためにも必要な力になる
自分の基準をつくる営みこそが「学び」
先に書いたように、もともと人間の脳は価値を測りにくい仕組みを持っているからこそ、なおさら自分の基準をつくるために学びが大切になる
価値を測る基準がはっきりしていれば、どんなに周りがざわついていても、自分の考え方や判断基準に明確な足場があるため、不安な気持ちにとらわれることが少なくなります
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真島拓実の写メ日記
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価値を測る基準真島拓実