真瑠には、欲しいものがあった。靴である。
分厚くて奇抜なソール部分の上には、奇抜とは対角にあるローファーが靴として主張しており、なんとも絶妙なバランスの逸品である。
以前から狙っていた。そろそろ欲しいなと店舗に行くと、もうその瞬間に買わない選択肢はなかった。
自分へのご褒美と言い聞かせて少し高価な買い物ではあるが購入した。
が、しかし。他店舗の誘惑を甘くみていた。
何気なく入ったアパレルショップに、なんとも僕好みの服があるではないか。
何気なく入った雑貨屋に、なんとも僕好みの香りの香水があるではないか。
気がついたら僕はもう我慢できず、購入していた。
あっかん。ご褒美しすぎた。
いや、ええ。ご褒美の前借りや。全て一期一会。おれ悔やまない。これからのモチベーションに繋がるのだから。卍。
まる。
真瑠の写メ日記
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強欲。真瑠