こんにちは、くまです。
xのポストで、暑い夏の夕暮れにお酒でも飲みながら聴くオススメのスタンダードジャズとしてLove for saleをご紹介しました。みなさんも一度はどこかで耳にしたことがあるかと思います。歌詞をそのまま載せてしまうと色々ありそうなので自分なりのプチ考察をしようと思います。
まず背景として、この曲は1930年代にCole Porterさんという方が作曲、自身のミュージカル作品である“The New Yorkers”の挿入曲でした。曲名を直訳すれば “売り物の愛” となり、娼婦が自分のことを歌っているという歌詞です。
この曲で歌われている娼婦のスタイルは自身の個室があり、それは通りに面した狭い階段の上にあるようです。階上の部屋の窓からなのか、階段の入口からなのか、彼女は「愛はいかが? 舌なめずりするくらいピチピチの愛はどう?」と歌います。そして「汚れてない うぶな愛」「ちょっぴり野暮ったい愛」と続けます。
彼女はたくさんの愛の姿を心得ていて、「詩人さん達は子供じみた形で愛を語っている」と皮肉っていますが、そんな彼女も昔から最近までの愛の中で「真実の愛」には至っていないようです。それでも「誰か私を試してみない?」「天国行きの切符を買ってくれるのは誰?」と歌います。
さて、ここでいう愛というものをどう捉えるのか。彼女が売っている愛を買うのは男性で、愛という言葉よりずっと直接的な欲だけなのかもしれません。でも、中には肌を合わせること、触れ合うこと、愛情に近いところを欲する男性もいたはず。彼女は「うぶな愛」や「野暮ったい愛」と表現していますが、そういう男性の心にも寄り添える姿を持っていたんだと思います。でも、1人の女性として1人の男性だけを愛したことがないから「真実の愛」は外されている。愛したことがないのか、愛せないのか。
男性用風俗においては、どちらかというと直接的な欲に振り切った内容が多いのですが、昨今は時間をかけて触感を提供するものが増えています。その中では会話も重要な要素になっているはずです。
彼女の「愛」に「相手の心を埋める何か」があるのであれば、この歌詞は私たち女性向けセラピストにも重なってくるように思えます。「舌なめずりするくらい華やかな外見」「清潔で うぶな雰囲気」「身体も心も全て抱きかかえてくれるような安心感」が、日ごろ一生懸命になっている女性の方々の活力や癒し、ときには支えになっていただけることをくまはイメージしています。残念ながらくまは前者2つを手放してしまいましたけどね…
最後に、Cole Porterさんの作品は他にも Night and Day、So in Love という数々の名曲があります。
暑い夏の夜、バーのカウンターで、またはエアコンをきかせた部屋で明かりを落として静かに聴いてみてはいかがでしょう。隣にくまを置いていただければ、いつでも寄りかかれますよ!
クマの写メ日記
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Love for saleクマ