今日は君とデートの日。
「ドーナツが食べたい。」
とにっこり笑い僕を見つめる君。
「良い所がある。」
そう言って君の手を取り歩き始めた。
その日は雲一つない綺麗な快晴だった。
ふっくらした焼きたてのパンのように柔らかく暖かくなった君の手の温もりを感じながらその小さな歩幅に合わせて歩いていく。
そんな何気ない時間が僕の幸せだ。
お店に着くと少し混んでいた。
でも君と並んで待つ時間も僕の幸せだ。
焼き上がったドーナツの甘い香りを吸い込み、まだかまだかとワクワクしながら君との会話を楽しんだ。
しばらくして僕たちの順番が来た。
「どれにする?」
無邪気な笑顔でまん丸な瞳を光らせ君は尋ねた。
その無垢な可愛さに思わず人混みも忘れて握った手をギュッと強めて僕は答えた。
「混ンデリング。」
拓也
拓也の写メ日記
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デートの日拓也