『時生』 / 東野圭吾
「もう一度、あのときに戻れたら」
そう思ったことのある人に、
この物語はきっと静かに寄り添ってくれる。
“親子”というテーマを通して描かれる、
時間を越えた出会いと再生の話。
だけど感動の押し売りじゃなくて、
もっと深くて、温度のある物語だった。
後悔してること、言えなかったこと、
向き合えなかった自分。
そういうものを、
ただ「なかったこと」にするんじゃなくて
“ちゃんと抱えて生きること”の美しさを教えてくれる一冊だった。
セラピストという仕事をしていても、
「やり直したい」って気持ちに出会うことはある。
でも、“やり直す”より“受けとめる”ことの方が
もしかしたら難しくて、強いのかもしれない。
この本は、それを優しく教えてくれる。
めろの写メ日記
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セラピスト本を読む#10めろ