僕は、いらないと思ったものはすぐに捨ててしまうタイプです。
部屋の中に「いつか使うかも」なんてものは、基本的に存在しない。
必要なものは必要なときにまた手に入れればいいし、迷うくらいなら手放す。
そうやって、なるべく身軽でいたいと思ってる。
でも、そんな僕でも、なぜか手が止まる瞬間があるんです。
それは、別に高かった物でも特別な出来事の記念品でもない。
ただのレシートだったり、もう使わないようなキーホルダーだったり。
機能としては“いらない”のに、なんだか胸の奥にひっかかるもの。
そこに残っているのは「意味」じゃなくて「感情」なんだと思います。
そのとき笑ってた自分とか、誰かにもらったひと言とか。
“それがそこにある理由”じゃなくて、“それを手放せない理由”が、ちゃんと心にある。
大事なものって、理屈じゃ判断できないんだなと、そういう時に思うんです。
僕は基本的に、選び取ることにためらいがない方だけど、
それでもやっぱり、すべてを整理整頓できるわけじゃない。
大事なものと、そうでないものの違いって、
“持ってるかどうか”じゃなくて、“持っていたいと思うかどうか”。
どれだけ役に立つかよりも、それを持っている自分に納得できるかどうか。
きっと僕は、これからもどんどん捨てていくし、
たぶん大事なものも、いつかは手放してしまうかもしれない。
それでも、「これは残したい」って思えるものに出会えた時のあの感覚は、
ちゃんと、心の中に積み重なっていくんだと思う。
捨てることを怖がらない分、選び取る感覚には敏感でいたい。
それが、僕なりの“大事”の見つけ方です。
松井 蓮の写メ日記
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大事な物とそうでない物の違い松井 蓮