「カルペ・ディエム」って聞いたことありますか?
僕の好きな言葉の一つです。
元はラテン語で "Carpe diem"、直訳すると「その日を摘め」
実は続きがあって、
"Carpe diem, quam minimum credula postero"
全体の意味は概ね「明日の心配はせずに、その日を摘め」だそうです。
古代ローマの詩人ホラティウスの一節とされています。
難しいことを言っているわけではなく、
ようは「今を大切に生きよ」という意味ですね。
先日、新宿で映画を観てきました。
「BAUS 映画から船出した映画館」という、
吉祥寺に実在した映画館「バウスシアター」を題材にした映画です。
およそ百年前、青森から出てきた兄弟が吉祥寺にある映画館で働き始めるところが物語のスタートなのですが、
弟(サネオ)の方はそこで働いていた女性(ハマ)と結婚し、子どもを3人授かります。
末っ子が生まれたときが1944年。
第二次大戦の前後を描くことになります。
「男は過去と未来のことばっかり。いつだって女が今と向き合わないといけない」
というのは、ハマの台詞。
「いつだって女が今と向き合わないといけない」
映画を観ながら僕は、この言葉の意味を反芻するように何度も考えました。
ハマは映画の後半でサネオに「(今までの選択を)後悔している?」と聞かれ、
「後悔のない人生なんてつまらないじゃない」と答えています。
「今と向き合わないといけない」
「後悔のない人生はつまらない」
これがどう一人の人間の中で両立するか、考え続けています。
(こういうテーマを与えてくれるのが映画のいいところ)
僕は専業ではなく、兼業セラピストとしてやらせてもらっています。
もう一つのお仕事について詳しくは書けませんが、
お客さんと一対一で向き合うこと、
時間にお金が発生すること、
悩みを聞いて寄り添うこと、
などなど女風のお仕事といくつか共通点があります。
ここまで聞いて「あ、こんな仕事かな?」と想像した人がいるかもしれません。
たぶんそれ、合ってないです。
でも少し合ってるかもしれません。
僕は誰かと一対一で関わるのが好きです。
前もこんなことどこかで書いたかもしれない。
けどまぁそれだったらそうとして。
nikiie の「魔女」という曲にこんな歌詞があります。
「三人以上は嫌い
いつも私だけ違う気がしてたから」
楽しげなワルツに乗って響く切ない言葉。
(気になる人は聴いてみてね)
この歌詞にすごく共感してしまう自分がいます。
あなたももしかしたら共感するかもしれない。
あなたと私の違いは気にならない。
でもあなたと別の人が同じで、私だけ違ったらそれは気になってしまう。
だから「あなたと二人」が安心します。
こういう時間って今ではすごく貴重です。
誰かと二人っきりで過ごす時間、どのくらいありますか?
配偶者と、恋人と、友達と、家族と。
二人っきりでいられたとして、そこには何も介在しないですか?
二人でいても誰かの話。視線は三秒に一度スマホの画面へ。
セラピストと過ごす時間は、本当の「二人っきり」です。
未来も過去も、違うどこかもない。
別の誰かもいない。
今、ここを、あなたと。
ふゆきでした( ´◡‿ゝ◡`)
中原 ふゆきの写メ日記
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今、ここ中原 ふゆき