農夫は鋤（すき）を、
大工は鉋（かんな）を、
漁師は釣り竿を、
料理人は包丁を、
騎手は鞭を、
マジシャンはトランプを、
美容師はハサミを、
仕立て屋はミシンを、
写真家はカメラを、
自分の身体の一部みたいに使うでしょう。
現代人にとって、スマホがそうです。
持ってない人の方が珍しい。
こないだ実家に寄ったとき、
むかーーーーーーし使っていた古いガラケーが出てきました。
なんかガラケーはまだ、ほどよい距離感があった気がする。
お互いに対する遠慮というか、住み分けというか。
「あ、わたし携帯というものです。電話とメールとちょっとカメラと、調べものをしたいときにお役に立てます」
「あ、どうも。必要なときにお願いしますね。カメラのときはこのボタンでいいんでしたっけ？」
みたいな、お互いに踏み込み過ぎない感じ。
スマホはもう、なんだかまるっきり別物です。
「小さくなったコンピューター」とか言うけど、それ以上。
いまや後期高齢者であろうと2歳児であろうと、
スイスイとスマホを使いこなします。
それが可能なのはスマホが直感に訴えかけるものだから。
ボタンもほとんどないし、
「機械を使っている」という感じがもうしない。
当たり前のように手元に、枕元にいる。
カメラや調べものはもちろんのこと、
睡眠時間を測ってくれたり、
「地震が来るよ！」と教えてくれたり、
友達の誕生日をリマインドしてくれたりする。
「これほしいでしょ？」と勧めてきたものが、
ほんとにちょうどほしいものだったりする。
どこからどこまでが自分で、
どこから先がスマホなのかもうわからない。
僕が子どもの頃は「ゲーム脳」という言葉が流行っていました。
ゲームばっかやってたらバカになるよ！
でも、もう誰もそんなこと言わなくなりました。
同じく「スマホ依存」という言葉も廃れていくと思います。
こんだけいつも一緒にいたら、依存しない方が難しい。
なにごとも距離感が大事ですよね〜、という話。
スマホを見ずに1日過ごす…って現実的にはほとんど無理ですよね。
仕事もスマホでできちゃうし、この写メ日記だってスマホで書いてるし！！
でも、自分だけスマホが使えなくなるのは困るけど、
なにかの超常現象で地球上のスマホがみんな一斉に使えなくなったりしたら面白いな、とは思います。
困ることやできなくなることもたくさんだけど、
再び見つかることもきっと多いんだろうな。
あなたは1日、スマホを見ずに過ごせますか？
ふゆきでした( ´◡‿ゝ◡`)
中原 ふゆきの写メ日記
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No.154 1日携帯を見ずに過ごすとしたら中原 ふゆき
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