〝ねぇ優しさってなんだと思う
僕少し解ってきたよ
きっとさ君に渡そうとしたら粉々になるよ〟
君に「渡そう」と思ったら粉々になってしまうもの。
〝ねぇ君のために生きたって
僕のためになっちゃうんだ
本当さ 僕が笑いたくて
君を笑わせてるだけなんだ
ごめんね〟
優しさは君のため?僕のため?
〝人に良く思われたいだけ
僕は僕を押し付けるだけ
優しくなんかない そうなりたい
なりかたが解らない〟
優しくなりたい。けどどうしたらいいんだろう。
〝ねぇ心の中に無いよ
僕のためのものしかないよ
そうじゃないものを
渡したいけど渡したい僕がいる〟
僕のためのものじゃないものを、
渡したい。渡せなくても渡したい。
〝ねぇ優しさってなんだと思う
さっきより解ってきたよ
きっとさ君の知らないうちに君から貰ったよ
覚えはないでしょう〟
いつの間に君がくれたもの。
君はそれをくれようとしたの?
きっとそうじゃない。
〝皆良く思われたいだけ
自分自身を売り込むだけ
優しくなんかない そうなりたい
僕が一番ひどい〟
皆良く思われたいだけって、
そう決めつけてしまう僕なんかが優しくなれるの?
〝頭ヘンになったかもいやいや至ってまともだよ
望みは望まない事
僕が知らないうちに君のためになれる事〟
渡そうとしなくても渡せてたらいいな。
〝あぁうん言われなくたって気付いてる
僕ちょっと考え過ぎ
ありがとう
笑ってくれたおかげで僕も笑える〟
考えなくたって、君も僕も笑えたらいいよね。
〝ねぇ優しさって知ってるんだ
渡せないのに貰えたんだ
きっとさ人と人との心の外の中だけに在るんだ
ひとりごと〟
優しさは僕の中にも君の中にもなくて、
「人と人との心の外の中だけに在る」。
〝君に良く思われたいだけ
僕は僕を押し付けるだけ
優しくなんかないなれやしない
なりたいと思わない〟
もういいや、なろうとしてなれるものじゃない。
〝一人では無理な事だから
誰かとの間に在るから
どちらのものでもない 名前のない
それだけに出会いたい〟
君と僕の間にもしかしたら、
いつの間にか生まれるかもしれない。
それは「優しさ」と呼ばれる何かかもしれない。
〝ねぇ優しさってなんだと思う
もう考えなくたっていいや
本当さ 僕ら知らないうちに
僕らで作ったよ
二人で出会ったよ〟
BUMP OF CHICKEN 「ひとりごと」より
中原 ふゆきの写メ日記
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No.124 優しさとは中原 ふゆき