「病は気から」なんて言ったりしますが、それは身体と精神とが連動していることを示しています。
気分が落ち込むと身体にも支障が出てくる。逆に前向きで気持ちを強く持っていると、身体も強くあれる。
確かに、これは間違いではないと思います。
でも、〈身体〉と〈精神〉が相反してしまうことだってあります。
村上春樹の『ノルウェイの森』を読んだことはありますか?
そこでは「直子」と「レイコさん」という女性が登場します。
直子は、目の前の男性に対して好意的な〈気持ち〉を持っているのにも関わらず、なぜか〈身体〉は濡れないのです。この人と交わりたい、という気持ちとは裏腹に、どうしてか身体が沈黙してしまいます。
一方でレイコさんの場合は、別に〈愛している訳でもない〉相手に対して、〈身体〉が濡れてしまうのです。
気持ちとは裏腹に沈黙してしまう身体。
気持ちとは裏腹に反応してしまう身体。
きっと世の中には説明のつかないことが無数にあるんだと思います。世間一般のセオリー通りに、事が運ばないことなんてたくさんあります。
人間の身体って、不思議ですよね。
でも、ときに僕たちは、自分の身体の多様性を認めてあげることが出来なかったりします。
こんな自分はおかしいんじゃないか?
こんな私はきっと変なんじゃないか?
けれど、ノルウェイの森を読んだら分かります。
分かりやすい一般論に当てはまらないことなんてたくさんあるし、むしろそれは自然なことだったりもします。
だから、戸惑ったり、自分を責めたりする必要はないんだよ。ってことです。
なんかすごい抽象的な話になっちゃいましたね。
山田 えいとの写メ日記
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〈身体〉と〈精神〉山田 えいと