高校1年生の頃、クラスにいた野球部のやつに「おい、えいと、ちょっと手ぇ貸してくれねぇか?」と言われた。
僕は何も考えずに「いいよ」と手を差し出した。
すると野球部の野郎は、あろうことか僕の指の関節を勢いよく折り曲げた。
驚く間もなく僕の指からはもの凄い破裂音がした。
ッパァァァァアンン!!!!
そう。彼に奪われてしまったのだ。
指ポキポキ童貞を。
しばらく指は痛くて動かなかった。関節がジンジンする。でも関節の可動域が心なしか広がった気がする。
あの唐突で衝撃的な指鳴らしから、しばらくして僕は「もう一度、指を鳴らしたい」という衝動に駆られるようになってしまった。
あの気持ちよさをもう一度味わいたい。我慢できない、、、!!
僕は授業中にひとりでもう一度指を鳴らした。
とても気持ちよかった。僕の指の音に誰ひとり反応することはなかった。僕はひとりで痺れる関節の余韻を楽しんでいた。
指鳴らしの快感を知ってしまった瞬間だった。
それからというもの、僕の指鳴らしはエスカレートしていった。手指の至るところを押し込んでみたり引き伸ばしたりして、とにかく指を鳴らしまくった。周りの人からみたら、僕は異常なまでに喧嘩っ早い人に見えただろう。怖かっただろう。
一度、電車の中で指をボキボキボキ!と鳴らしたときは、さすがに友達に注意された。
それほど指鳴らしにハマってしまった僕の指は、みるみるうちにゴツく、そして太くなってしまった。まるでなにかの職人のような手をしている。
でも今になってみれば、結構この指を気に入っている。なんかエロいじゃん、、、?
山田 えいとの写メ日記
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僕の、指は、ごつい。山田 えいと