【[大阪出張日誌 Part.7]無愛想なおじちゃん店主と世界一美味い串カツ】- 山田 えいと(Un moment pour toi)- 性感マッサージ

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山田 えいとの写メ日記

山田 えいと

山田 えいと  (25)

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  • [大阪出張日誌 Part.7]無愛想なおじちゃん店主と世界一美味い串カツ
    山田 えいと
    [大阪出張日誌 Part.7]無愛想なおじちゃん店主と世界一美味い串カツ

    せっかくなので、西成を歩いた帰りに通天閣に寄ってみた。ほほう。これがあの通天閣ね〜、、、、、、なんか、、、感想に困るなぁぁぁと思っていたら、





    お腹が空いてきた!!!!!都合のいい身体だこと。





    さっきはうどんを食べたから、よし今度は串カツを食べよう!!!と思い勃ち、通天閣に背中を向けて串カツ目指して走り出した。







    串カツ〜、串カツ〜、と小声でぶつぶつ言いながら通天閣の周辺をぐるぐると回ったが、一向にピンと来るお店を見つけられなかった。





    大きくて真新しい感じの居酒屋だったり、観光客がたくさん入るようなお店はあったけど、1人では入りづらいし、なんだかそういうお店に入る気分じゃなかった。





    もう歩き疲れて、駅に向かってジャンジャン横丁をとぼとぼ歩いているときに、僕は出会ってしまった。。









    年季の入った黄色い看板にでっかく「串カツ」の文字。店内を覗くと5、6席のカウンター席のみ。しかも看板にはちっちゃく「世界一上手い店‼︎」の文字。自己肯定感の高いお店は好きだ。よし。ここだ!!!!!





    とビビッと来たのだが、問題があった。





    店の入り口に店主らしきおっちゃんが突っ立っている。メガネをかけていて強面な人相のおっちゃんだった。







    「あの〜、すいません、今から一人入れますか?」





    「ん、、、?なんだ、食べたいのか?」







    へっ!?想定外の返答に驚いたが、僕は素直に答えた。





    「はい!食べたいです!」と好青年山田は満面の笑みで答えた。だが、おっちゃんは簡単には入れてくれなかった。





    「本当か?」





    「はい!本当です!」





    「、、、どうぞ」







    謎のラリーをしたあと、僕は入店を許された。なんだったんだ?今のは。





    無愛想なおっちゃんだが、でも悪い人ではなさそう。店内にはまだお客さんはおらず、おっちゃんと僕の2人だけ。





    とりあえずウーロン茶を頼み、その後じっくりとメニューを眺めた。





    しいたけ、ししとう、牛肉、アスパラ、どて焼き、などなど。いくつか気になるものを注文した。





    おじちゃんは、黙って僕の注文をすべて聞いた後、「はいよ〜」と言って調理を始めてくれた。









    それにしても、年季の入ったお店だ。僕はこういうお店が好きだ。壁に寄りかかるとギシッと壁が凹んだり、古びた置物があったり、数世代前の阪神グッズが並んでいたり。「ソースの二度漬け禁止」の手書きの貼り紙も色褪せている。





    時が止まっているようにも見える風景だが、確かにカレンダーは2024年の5月になっていて、間違いなく今でも元気に営業中であることが分かる。







    おじちゃんは1人で黙々と串カツを作ってくれている。





    ふと壁に目をやると、笑顔のおじちゃんの写真が飾ってあった。そのおじちゃんの横には奥さんらしき女性の姿が。夫婦2人で切り盛りしているお店なんだな。





    、、、、、、いや、2人で切り盛りしていたお店だったのかな。と思うと、おじちゃんの表情がさっきよりも寂しそうに見えてきた。





    「はい、しいたけ。ししとう。」おじちゃんが揚げたての串カツを出してくれた。





    いただきます!美味しかった。シンプルに美味しかったので、「美味しいです。」と伝えると、「うちは美味しい。よその店で食ったらガッカリするよ」と、それだけ話してくれた。





    寡黙なおじちゃんだ。なんだか僕はおじちゃんを喜ばせたい気持ちになって、一本食べるごとに、ぼそっと「美味しいなぁ」って言ってみたり、追加で注文するときに少し話しかけてみたり、おじちゃんと一緒にテレビを眺めたりした。テレビでは、兵庫県でオーロラが観測されたというニュースが流れていた。





    結局おじちゃんは、終始無口だった。







    結構食べたしそろそろ帰ろうかなと思い、最後にお気に入りのししとうの串カツをもう一本注文したときだった。





    奥の部屋からおばあさんが出てきた。







    「あぁ、いらっしゃ〜い」









    ん?あれ?、、、壁にかかってる写真の人だ。おじちゃんの奥さんだった。ごめん、普通に生きてらした。なんか勝手に想像して、おじちゃんの顔が切なそうに見えたから、勝手にそういうことかと思ってたら普通に出てきた。なんかほんとにごめんなさい!でも良かった!!!





    奥さんが隣にいると、おじちゃんも心なしか嬉しそう。心なしか声がでかくなってる。







    僕はなんだかすごくほっこりした気持ちでお会計を済ませた。





    「美味しかったです。ごちそうさまでした。」と言って店を出ると、おじちゃんの「おおきに!!」という明るい声が店に響いた。




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