最近「1時間で緊縛できるように教えられます!」みたいなのが流行ってます。
どのラインで「できる」というかは人によると思いますし、それ自体をどうこう言うつもりはないのですが、いくつか段階があるかなと思って紹介してみます。
1:手首や足首など簡単な縛り方(本結び+α)を知っている
2:手首や足首などを縛るバリエーションを持っている
3:全身を簡易に縛ることができる
4:全身を縛るバリエーションを持っている
5:吊りを行うことができる
6:吊りのバリエーションを持っている
7:基礎を応用して新たな縛り方を生み出せる
8:独自の理論を展開して新たな縛り方を生み出せる
ちなみにぼくは6を目指しているところ、床縄(吊りを伴わない縛り)についてはそれなりに経験ありと言う感じですね。
個人的には4にある程度自信を持てるところまでいかないと「できる」判定にはならないと思っています。
(縄会の講師の先生たちの縛りを見ているので、"緊縛師として"は「緊縛できます」と自信を持っては言えない部分があるのは一旦別の話)
なんでこの話を取り上げたかと言うと冒頭で触れた「1時間で緊縛できるように教えられます!」のやつです。
ぶっちゃけ、縄の通し方の手順だけを言うと、1時間もあれば3でやるような縛り方の見た目を作ることはできるようになると思います。
軽く撮影したいとか、(縛り手側が)縄を体験してみたい、くらいであれば全く問題ないと思います。
が、緊縛におけるリスク管理や適切なテンション(縄を張るきつさ)を、基礎を踏まえた上で実施することを「1時間で教える」のは不可能です。
「教える」と言っている人たちがどんなノリで教えているのかわからないので何ともですが、そこで「緊縛ができる」ようになった人が、最低限の知識もなくプレイで使って事故が起きる、みたいなのが怖いなと思った次第です。
緊縛に限らずだと思いますが、リスクとその低減、そもそもどうあるのがよさなのか、みたいなところを考え続けることこそが肝要だと思っているので、
縄筋だけを覚えて「緊縛ができる」と言っている人は緊縛に向かないとは思いますし、不必要に受け手にリスクを押し付けるような縛り手にはいなくなって欲しいと思っています。
ともかく、これを読んでくれる方は受け手の方が多いと思っているので、「緊縛ができる」人と出会った際は、「どこで」「どれくらい」習ったのかを確認することをお勧めします。
向上心と警戒心と正しい知識でハッピー緊縛ライフ!