Samba Esquema Novo
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1963年リリースのデビューアルバム。本作をスペシャルな作品たらしめているのは、セルジオ・メンデスのカバーで知られるブラジル音楽史に残る大ヒット曲「Mas, Que Nada!」のオリジナルバージョンの収録だろう。ジョアン・ドナートのジャズボッサで有名なメロウナンバー「Tim Dom Dom」やマリーザ・モンチもカバーした「Balança Pema」、ソフィスティケイトされたメンデスのバージョンとは異なり、ブラジル的でプリミティブな魅力の「Chove Chuva」など名曲のオンパレード。心地よくも躍動感あふれるグルーヴィな演奏と、情感豊かなボーカルに魅了されること請け合い。ボサノヴァのスタイルを借りつつ、ジョルジ・ベンならではの個性が散見できる。
Força Bruta<br />
サンバを軸にロックやファンク、ソウルをミックスしたファンキーなサウンドが特徴のジョルジ・ベン。本作はそうした彼のサンバホッキな魅力にあふれた名作である。ムタンチスやガル・コスタを手掛けた鬼才Manoel Barenbeinのプロデュースによる本作は、歯切れの良いギターのカッティングがグルーヴをけん引するご機嫌なナンバーが並ぶ。注目はソウルやファンクとクロスオーバーしたサウンドで、ジャズ系DJやレアグルーヴファンからも人気のTrio Mocotóが参加していること。ブラジル版"Tighten Up"のフロアキラー"フォルサ・ブルータ"やサウダージ感覚をにじませるブラジリアンソウル"オバ、ラ・ヴェン・エラ"など名曲がぎっしり。
A Tábua De Esmeralda<br />
1974年リリースの本作はOsmar Militoがアレンジで参加。ジョルジ・ベンの代名詞ともいえるサンバロック/ファンク色は控えめに、アコースティックギターを中心としたサウンドが滋味深き世界を生み出している人気作品。男女混声コーラスから始まるポジティブな躍動感に満ちた"Os Alquimistas Estão Chegando Os Alquimistas"。流麗なストリングスアレンジとダブ処理されたサウンドが融合した美しくもストレンジな一曲"Errare Humanum Est"。ギターのカッティングによるシンプルなサウンドながら、ブラジル音楽の躍動感がひしひしと伝わる"Eu Vou Torcer"。そしてソウルミュージックのような高揚感に満ちた"Brother"などを収録。フォーキーなブラジリアングルーヴがたっぷりと堪能できる。
櫻井の写メ日記
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ジョルジ・ベンジョール櫻井