街が少し静かになる頃、散歩に出るのが好きだ。
昼よりも涼しくて、言葉も、気持ちも、少し柔らかくなる。
誰かの笑い声が遠くに聞こえて、
ふと歩く速度をゆるめてみる。
見上げた空は、思ったより明るくて、
さっきまで悩んでいたことも、なんだか遠く感じた。
手のひらに、もう少し温度が残っていたらいいのにな。
そんな夜。
この時間だけは、何も考えずに歩いていたい。
でも、どこかで——
「誰かのことを考える余白」が、
夜の風にはあるのかもしれない。
優斗の写メ日記
-
夜風にまぎれて、触れたくなるもの。優斗