20代の頃に長く付き合った彼女がいたんです。
その頃自分にはすごいコンプレックスがあったんですよね。
でも彼女はそれをまるごと受け入れてくれた。
それどころか、ベッドの上で「そのままでいいんだよ」なんて言うんです。
可愛いですよね。
私の顔を見て言ってくれないのはちょっとあれでしたけど。
そんな彼女ともささいなことからすれ違い、お別れになりました。
落ち込んで落ち込んで、ようやく少し復活してきた頃、思い出の品を捨てることにしました。
「もう捨てちゃいますけど、いいですか?」
看護婦さんが私に尋ねました。
「最後にじっくり見せてもらっていいですか?」
「そんなこと言う人、なかなかいないですよ」
テーブルの上に置かれたそれを、私は万感の思いで見つめました。
彼女が愛した包皮。
彼女は確かに私のコンプレックスを受け入れてくれた。
でも、私は性に目覚めた時からずっとそれが嫌だったんです。
さようなら、包皮。
それが、切れ皮の思い出です。
え、そういう意味じゃない?
容姿?
好きになったら誰でもキレカワでしょう。
しょうもない話にお付き合いありがとうございました。
ちなみに実話です。