非常にありがたいことに、今までの人生の中で何度か、傑出した人物とお知り合いになる機会があった。
仕事でプロジェクトが終わったらそれっきり、という方もおられれば、現在まで細く長く親交が続いている方もおられる。
いずれにせよ、そういった方は、少なくとも自分の分野では完全にプロフェッショナルで、ネットは本では得られない英知を持っている。
やっぱり専門家はスゴいのだな、と会うたびに感じる。
僕が思う優れた専門家の条件は「自分の専門分野の限界をよく知っている」こと。
だって限界を知らないと、それに挑むこともできない。
できることだけ知っている人は、せいぜい中級者どまりなのだ。
本当のプロフェッショナルはその限界を広げようと努力しているし、限界を知っているからこそ、どこかに謙虚さがある。
もちろん、一歩専門分野を出れば、不完全な人間だったりもするのだけど。
でも、そういう不完全さも魅力の一つになっている面もある。
それにその残念な部分さえ、許せてしまう可愛さも同時に持っていたりする。
そういう人間くさい部分を隠さないところも、優れた専門家の条件である気がする。