たまーに、なんでこの仕事をしているのか、ということを自問することはあるのだけど、あまりいい答えが見つかったためしがない。
結局のところ「やりたいから」以上の答えはないんじゃないかと思う。
僕が影響を受けた人物の一人にハンナ・アーレントという哲学者がいて、彼女は「非合理性を維持できるのが人間」ということを言っている。
一見逆のような気もするけど、「合理性」というのは結局のところ損得勘定。
それだけで動く人間は確かに非人間的だし、機械やAIと変わらない。
合理性をすっとばした「やりたい」という衝動(彼女は内発性と呼んでいる)があることが人間の条件、というのは何となく納得できる。
結局この仕事もそうなんだと思う。
続ける理由も、辞める理由も、合理的に考えればいくらでもあるけど、自分の内発性が全て。
そして、やっている僕だけじゃなく、この仕事そのものも、とても人間的だな、と思うのだ。