こんにちは
先日興味深い本を見つけて、つい手に取り、一瞬で読み終えてしまいました
その名も「おとなになるのび太たちへ」、どう考えても僕が好きそうなタイトル笑
著名人たちが、漫画版ドラえもんの感銘を受けた回をそれぞれ紹介し、自分にどんな影響をもたらしたかを説明している、そんな本なのですが、全編通して面白い!
ただ、今回は最も心にグッときた回をご紹介します
何をやってもダメなのび太ですが、のび太以上にダメな多目くんという転校生が転校してきます。
のび太は、自分よりもダメなその子と一緒にいることが心地よくて心地よくて、「ずっと友達でいよう!」と下卑た提案をします。
ところが、多目くんは、「僕だってできればテストでもいい点を取りたいし、スポーツでもヘマをしたくないんだ」と、のび太に打ち明けます。
その告白を聞いたのび太は、「僕に刃向かうなんて、なんて生意気なやつだ!」と怒ってしまいます。
自分より「下の存在」がいることに安堵をしていたのでしょう。その後、ドラえもんの道具を通して、のび太はいかに自分が多目くんに酷いことをしていたかを認識します。
多目くんは、また親の事情で転校をしてしまうことになりますが、「ひどいことをしてごめん」と謝るのび太に対して、「一緒に勉強をしてくれたり、こんな風に友達ができたことがなかったからとても嬉しかった、別れるのが悲しい」と、純粋な涙を流していました。
かなりざっくりとした説明しかしていないので、伝わらないとは思うのですが、のび太は間違いなく「勉強ができない」「スポーツができない」という判断基準で多目くんを見下した扱いをしていました。
ところが、多目くんはのび太にはないとても純粋な心の持ち主でした。決して見下されるような子ではなかったのです。
特に学校というコミュニティにいると、「勉強ができるかどうか」「スポーツができるかどうか」と、わかりやすい指標で人を判断しがちです。
ただ、ものの見方や、どこに価値を置くかでその人の見え方、判断され方は変わるなぁ、と改めてハッとさせられました。
社会人になっても同じことが言えると思います。
「売上を上げられている」
「仕事を任されている」
「出世している」
そういった評価をしやすい項目だけで判断をすると、「あぁ、自分って他の人に比べて…」と思ってしまいがちです。
ですが、みんな多目くんのように、どこに価値を置くかで光るモノを必ず持っているっていうことを覚えておきたいですね☺️
目に見えるものだけで判断をするのが良いことではない、いろんな物事の見方をして、いろんなところに価値をおいて自分自身を判断してみよう、と、思わせてくれるお話でした